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2008年7月

忘れられない曲

今はミニコンサートで演奏しようと思う曲をたくさん試し弾きしているところですが、その一環でベートーヴェン作品を弾いたとき、ふと過去の思いが脳裏を過りました。

それは確か?!小学6年時のある日のレッスンで、次に勉強する曲を決める時のことです。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第1巻(第1番~15番)の中から1曲を選んで勉強することになっており、当時の師匠に何を弾きたいか聞かれて迷わず第14番「月光」と即答しました。「月光」は32曲あるベートーベンのピアノ・ソナタの中で初めて聴いた曲であるとともに、第1楽章の美しさと第3楽章の激しさの対照的なのが印象深く、幼いながらも心が揺さぶられた曲です。しかし、当時の実力と感性では「この曲は大人(精神的にという意味です)の曲であって、こどものあなたが弾ける曲ではありません!」と見事に却下され、その前に第8番「悲愴」を勉強しなさいと言われました。確かに当時の実力では仮に弾けたとしても1曲に時間が掛かりきりになることが予想されたし、難易度では少しばかり低い「悲愴」をきちんと勉強することが大切だという事は解っていたので、「月光」を勉強できることを目標に「悲愴」をかなり頑張って弾いた覚えがあります。

「月光」を初めて聴いたときの感動と弾きたくても弾くことのできなかった当時の思いが溢れるように蘇った今、ミニコンサートへ向けて無心で勉強している生徒さんと同じ気持ちで、講師演奏では“月光ソナタ”を演奏しようと思います。

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